吸水行動が体温調整と思われている一方、この行動で不思議なことがあります。、ほとんどの吸水している蝶たちがオスであることです。しかもその多くが羽化したばかりのオスばかりなのです。メスが吸水していることは非常にまれで、このため吸水行動は蝶のオスが羽化した後に、オスの体に必要な成分を補給するために行う行動とも考えられています。
蝶は、動物の排泄物(おしっこ)などに吸水しに集まることが多いため、その主成分であるナトリウムが蝶の必要としている成分と思われています。
オスが必要としているナトリウムは、蝶が活発に飛び回るために必要な栄養素とされています。つまり、メスを探して活発に飛び回るオスは、筋肉の運動に必要なナトリウムイオンを、この様な吸水によって補給するというものです
ウスキシロチョウのメスは吸水にくることが知られています。但し、吸水にくるのは、移動性の強い「ギンモン型」のウスキシロチョウで、定住性の「ムモン型」のウスキシロチョウのメスは、あまり吸水に来ません。この事実からしても、吸水行動で得られる「飛ぶ力」の源の一つはナトリウムなのではと考えられます。